長野県長野市七瀬南部に開業したコーヒー豆自家焙煎店「ジオグラフィー」の店主が、開業準備からコーヒーのマメ知識、移住生活までいろいろとつづっています。

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動物が作るコーヒー豆と発酵
今年はイノシシ年ということで、昨日家にデータを忘れてアップできなかったお年賀イラストをアップしました。

フリーイラスト素材を組み合わせて作ったものですが、コーヒー豆がイノシシの足跡になっています。しかしまた、少し違う想像力を働かせてみると、イノシシがふん(実際のイノシシのふんがどのようなものかは分かりませんが)をしているように見えなくもありません。

これで思い出したのが、知っている人は知っているコピ・ルアック(コピ・ルアク)というインドネシアのコーヒー豆です。インドネシア語でコピはコーヒーのこと、ルアックはジャコウネコのことです。つまりジャコウネコのコーヒーですが、これが貴重なコーヒーとしてとても高い価格で販売されています。これは次のように作られます。

1.ジャコウネコがコーヒーの実を食べる。
2.ジャコウネコの消化器官で実は消化され、タネは消化されずにふんとして排出される。
3.このタネをふんから取り出し洗浄、乾燥する。
4.コピ・ルアックのコーヒー生豆ができあがる。
5.生豆を焙煎して通常のようなコーヒー豆ができる。

この中の2が特徴で、ジャコウネコの消化器官内で消化酵素や腸内細菌によって独特の発酵が進み、それが特別な香味につながるのです。

そうすると他の動物ではできないのかと考えた人たちもいて、ブラジルではジャクーという鳥、タイでは象にコーヒーの実(コーヒーチェリー)を食べさせ、ふんから未消化のタネを取り出してコーヒー豆を作っているそうです。

前置きが長くなりましたが、このイラストだとイノシシによってできたイノシシコーヒーができそうですが、どうなのでしょうか。

どちらにしても、コーヒーの実からタネを取り出して生豆を作る際には、発酵がとても重要な役割を果たします。通常のコーヒー豆の場合もそれは変わりません。コーヒーの実から果肉の部分をとり、タネのまわりに残るヌメヌメした粘液質(ミューシレージ)をとる際にも、水につけて発酵が利用されます。コーヒー豆の精選について詳しく知りたいという方は、こちらのコーヒー豆輸入会社のウェブサイトに解説があります。
「生産処理は日々進化。改めて復習を!」
https://www.specialty-coffee.jp/blog/article/6337

ここ数年で、香味作りのための発酵に工夫してこだわっている農園や精選所も増えてきたようです。当店の「ニカラグア カサブランカ農園 カツーラ ナチュラル」を飲んだことのある方であれば、こだわって作ったコーヒー豆の香味がどのようなものになるのかお分かりいただけるかと思います。

あと蛇足ですが、コピ・ルアックは高価なためにせ物も出回っています。証明書などをつけて販売しているお店もあるようですが、にせ物はなかなかなくなりません。

そんな中、日本の研究者が、ジャコウネコの腸を通ったコーヒー豆の成分を分析し、本物のコピ・ルアックかどうかを判別できる方法を開発したとのことです。測定器や医療機器メーカーのウェブサイトにありました。

「うちの猫じゃダメ? ジャコウネコが希少コーヒー「コピ・ルアク」を作るまで」
https://www.shimadzu.co.jp/kokonimo/article/01.html

発酵食品(飲料)と言えばみそ、しょうゆ、ワイン、日本酒などということになります。これらと違ってコーヒーの場合、その液体自体が発酵プロセスを経たものではないのですが、私としては発酵食品の一部として扱ってほしい気がします。

| 焙煎・豆について | 13:11 | comments(0) | - |









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